副業でギター講師を始めてから、最も多いレッスン対象は「完全な初心者」でした。
ギターに触れたこともない方にとって、最初のレッスンは不安と期待が入り混じった特別な時間です。
そして、講師にとってもこの“最初の一歩”の指導は非常に重要です。
ここでつまずかせてしまえば、「やっぱりギターって難しいんだ」と感じてしまい、続けてもらえなくなることもあります。
今回は、私自身がギター初心者の方を教える中で意識している「5つのポイント」をご紹介します。
副業でギター講師を目指す方に、少しでも参考になれば嬉しいです。
🎯 ポイント①:できないことを前提に伝える
ギター初心者の多くは、思った以上に“何も知らない”状態でやってきます。
弦の押さえ方はもちろん、ギターの構え方やピックの持ち方も初めてという方も珍しくありません。
講師側が当たり前だと思っていることも、初心者にとっては初耳だったりします。
たとえば、
- 「コードを押さえるときは指の腹じゃなくて指先で」
- 「音が鳴らないのは弦を押さえる場所が甘いから」
これらも、ひとつひとつ丁寧に伝える必要があります。
「知らなくて当然」「できなくて当然」という前提で話すことで、相手も安心してレッスンを受けられるようになります。
🎯 ポイント②:成功体験を早く届ける
初心者にとって一番大切なのは、「自分にもできるかも」と思える成功体験です。
私がよく使うのは、EmコードとAadd9だけで弾けるようなシンプルな伴奏です。
2つのコードを押さえて、簡単なストロークで1曲が成立する構成にすると、レッスン初日でも「なんとなく1曲弾けた!」という感覚を得てもらえます。
この「できた!」という感情は、継続の最大のモチベーションになります。
初心者向けレッスンでは、「技術の習得」よりも「達成感」を優先することを強く意識しています。
🎯 ポイント③:専門用語は極力使わない
ギターを教えていると、つい専門用語を使ってしまいがちです。
「3フレットの5弦をルートにして…」「パワーコードで押さえて…」
ギターをある程度弾ける人には通じる言葉でも、初心者にとってはまるで外国語のように感じます。
レッスン中はできるだけ言葉を選び、
- 「この弦を上から3番目って覚えてね」
- 「この形で弾けばロックの曲っぽくなるよ」
といった具体的でイメージしやすい表現を使うようにしています。
言葉をかみ砕いて伝えることで、安心感が生まれ、「質問しやすい空気」もつくることができます。
🎯 ポイント④:身体の使い方からサポートする
意外と見落としがちなのが、「ギターを持つ姿勢」や「指のフォーム」です。
初心者は、ギターを抱えるだけで不自然な体勢になりがちです。
結果、余計な力が入り、指が思うように動かず「ギターは難しい」と感じてしまうのです。
私はレッスンの冒頭に、姿勢とフォームの指導に必ず時間をかけるようにしています。
- 肩の力を抜く
- ひじの位置を安定させる
- ネックを見る角度を工夫する
ちょっとした調整で、弾きやすさが格段に変わります。
「なんか構えやすくなった!」という反応を引き出せると、レッスンの雰囲気が一気に良くなります。
🎯 ポイント⑤:「次のレッスンも楽しみ」と思わせる
副業としてギター講師をしていく中で、生徒さんに継続してもらうことは非常に重要です。
そのためには、レッスンの終わりに必ず「次に進む理由」を提示するようにしています。
たとえば、
- 「今日はEmを弾けるようになったので、次はCに挑戦しましょう」
- 「リズムが良くなってきたので、次回は簡単な曲に合わせて弾いてみましょう」
こういった“ステップアップの予告”をするだけで、生徒さんの気持ちがグッと前向きになります。
また、「来週までにこのコードを少しだけ練習してみてください」と軽い宿題を出すのも効果的です。
レッスンの内容が生活の中に入り込むことで、ギターがより身近な存在になります。
🌟 ギター初心者に寄り添う気持ちを忘れずに
初心者の指導には、技術以上に「寄り添う姿勢」が求められます。
どんなに素晴らしい指導法でも、生徒が不安を感じたり、劣等感を抱いたりしてしまえば続きません。
ギターを始めたばかりの人の視点に立ち、
「どうしたらもっと安心して学べるか?」
「どうしたらギターを楽しいと思ってもらえるか?」
を常に考え続けることが、良いレッスンにつながります。
副業でギター講師を目指している方も、まずは目の前の生徒一人に全力で向き合ってみてください。
その積み重ねが、確実に自信と実績になります。
📘 次回予告:レッスンを継続してもらうために大切なこと|副業成功の秘訣
コメント