離婚、そして精神の限界。
あの日、私は人生で初めて「除霊」という選択をしました。
占い師の言葉に導かれ、心の闇から抜け出すための儀式が、いよいよ始まったのです。
🧘♂️ 三人がかりの除霊儀式、静寂の中で起こった異変
祭壇の前に座ると、占い師の他に2人の人物が現れました。
- 一人は私の目の前に座り、
- 一人は背後に立ち、
- もう一人は部屋の隅でお経を唱え始める。

その場の空気は、まるで真空のように静かで重く、息をするのも忘れるほど張り詰めていました。
やがて、部屋中に響き渡る読経の声――。
私は静かに目を閉じ、身を委ねていると、耳元で低い男の声が囁いたのです。
「……何かいる……。」
背筋が凍る、とはまさにこのこと。
まるで、誰かがすぐそこに立っているかのようなリアルな感覚。
それでも私は目を開けず、ただじっとしていました。
🔥 暗闇の中に差し込んだ温もりと“軽さ”
次第に、身体の芯がじんわりと温かくなっていきました。
- 背中を這っていた寒気が薄れ、
- 肩の重みが少しずつ剥がれ落ちていくような…
そんな、不思議な解放感。
除霊はおよそ30分で終わりました。
終わる頃には、まるで別人のように体が軽くなっていたのです。
👁️🗨️「仏眼の持ち主」──あなたは霊を引き寄せやすい体質
除霊が終わったあと、占い師が私の親指をじっと見つめて言いました。
「あなたの親指、第一関節に“仏眼(ぶつげん)”がありますね。」
私は聞き返します。「仏眼……?」
占い師は続けました。
「仏眼を持つ人は、感受性が強く、見えないものを引き寄せやすい。
そしてあなたは、離婚で心がネガティブに傾いたことで、悪いものを呼び寄せてしまっていたんです。」
その言葉を聞いたとき、ハッとしました。
確かにここ最近、私は毎日「妻への恨み」ばかりを考えていました。
失った家族、裏切られた記憶、後悔、怒り、そして孤独。
そんな思考を毎日繰り返していたのです。
🧘♀️「変なことを考えると、また霊がつくよ」
最後に占い師は、静かにこう告げました。
「ポジティブに生きなさい。変なことばかり考えてると、また霊がつくからね。」
その言葉が胸に深く突き刺さりました。
私はこの数ヶ月、過去に執着し、怒りに支配され、ただ苦しみに身を任せていたに過ぎませんでした。
🌅 そして、気づいた“思考が運命を引き寄せる”ということ
たしかに私は、多くを失いました。
でもそれを嘆き、怒り続けることで、さらに悪いものを呼び込んでいたのだと今では思えます。
除霊が終わった直後、不思議なほど体調が戻ったのです。
これはもう「信じざるを得ない」──そう思いました。
そして、私はようやく心に決めました。
「これ以上、過去に縛られて生きるのはやめよう。新しい人生を歩き出そう。」
その第一歩が、まさか“除霊”だったとは思いもしませんでしたが、
今では心から、あの決断をしてよかったと思っています。
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