36.「除霊の日」。壊れゆく心が選んだ、最後の手段

新築離婚

離婚後の生活も、すでに数ヶ月が経過していました。

表面上は、実家での穏やかな暮らし。けれど、私の内側では確実に何かが崩れていたのです。


🧠 襲いかかる“心の重さ”と、言葉にできない倦怠感

それは、単なる体調不良とは違っていました。

  • 頭が重く、視界がぼんやりと霞む
  • 全身を覆うような疲労感と無力感
  • そして、心の奥底に沈んで離れない“希死念慮”

まるで目を開けたまま悪夢を見ているかのようでした。

「これは、もう限界かもしれない」
仕事中、ふとそんな考えがよぎり、私は手元のスマホで、ある人物にメッセージを送りました。


📱「すいません。ちょっとヤバそうなので、除霊してもらえませんか?」

LINEを送った相手は、以前相談した女性の霊視占い師。

すぐに返信が届きました。

「今週末ではどうですか?
都合が悪ければ別の日でも大丈夫ですが、
チームで除霊を行っているので、次は1ヶ月以上先になります。」

その週末は、子供たちとの面会交流日でした。

普段であれば、迷わず子供との時間を最優先していたはず。
けれど、このときばかりは違いました。

「あと1ヶ月、この状態で耐える自信がない」
私は自分の心と体に正直になり、除霊を受ける決断をしました。


💸 金額3万円に揺れる思い。それでも“賭けるしかなかった”

もちろん、不安はありました。

  • 本当に効果があるのか?
  • 3万円が無駄になるのではないか?
  • 自分は“占い”にすがるしかないのか?

でも、この闇を抜ける方法が他に見つからない以上、私は信じるしかありませんでした。


🚗 子供たちを預け、「病院へ行ってくる」とだけ告げて

除霊当日。
いつものように子供たちを迎えに行きました。

しかしその日は外食をせず、実家に戻ったあと、父にこう伝えました。

「ちょっと病院に行ってくる。子供たちを見ていてほしい」

真実は語りませんでした。言葉にできるようなものではなかったのです。


🕯️ 異様な静寂の中、始まる“除霊の儀式”

占い師のもとに着くと、いつもの空気とは明らかに違っていました。

中央に設けられた祭壇。漂う線香の香り。
張り詰めた静けさが、すでに“何か”が始まっていることを感じさせます。

占い師は私に言いました。

「この祭壇の前に座ってください。
目を閉じて、ご先祖様に感謝の祈りを捧げてください。」

私は深く息を吸い、目を閉じ、静かに手を合わせました。

遠く、何かが動き出す気配がありました。
やがて、除霊の儀式が、静かに幕を開けたのです――。


📘次回予告:除霊。霊を引き寄せた理由

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