🔮 不思議な出会いは、コタツから始まった
2件目に訪れた霊視占い師は、どこかスナックのママのような、温かみと強さを併せ持った30代の女性でした。

場所は、雑居ビルの一角にある小さな店舗。看板もなく、まるで隠れ家のような佇まいでした。
中に入ると、わずか12畳ほどの空間。中央には場違いなほど存在感を放つ「コタツ」が置かれていました。
そしてそのコタツに収まっていた女性は、私が一歩足を踏み入れるなり、こう言い放ちました。
「奥さんと争い事してるね」
私は言葉を失いました。
家庭内の問題を抱えていることなど、霊視占いに来る人なら珍しくない――そう頭では理解していても、その言葉には妙な説得力と重さがありました。
👣 ご先祖様が語りかける“後悔の記憶”
彼女は私を手招きして、そっとタイマーを押しました。
そして、私がコタツに足を入れると、まるで語りかけるようにこう続けました。
「悪い女につかまったねぇ。あなたのご先祖様もね、この結婚はやめとけって、何度も伝えたかったみたい。止められなくてごめんなさい、って言ってるよ」
なぜか、涙がこみ上げてきました。
どこまで霊的なものを信じていたのか、自分でもよくわかりません。
けれど、その一言で「やっぱり、この結婚は間違いだった」と、心のどこかで腑に落ちる感覚があったのです。
☕ 占いを超えて“縁”になる
それ以降、私は彼女のもとを何度か訪れるようになりました。
占いというより、人生相談に近い時間。気づけば、コタツ越しの会話が私にとって“癒し”の時間になっていました。
やがて私たちは、個人的に飲みに行くような関係に。
彼女は独り身の私を心配して、占いに訪れた女性を紹介してくれることもありました。
新しい人生の一歩を踏み出せそうな気もしていました――。
🕯️ そして始まった、見えない“気配”
離婚から数ヶ月が過ぎた頃、私はある異変を感じ始めます。
部屋でひとり過ごしているとき、背後から何かに見つめられているような感覚。
最初は「気のせいだ」と思っていましたが、それは日を追うごとに強まっていきました。
職場でも、誰かの視線を感じるようになり、気づけば常に背中に“何か”を感じてしまう――そんな毎日へと変わっていったのです。
※この記事は個人の体験に基づいたストーリーです。霊視や占いに関する内容はあくまでも一つの視点としてお読みください。
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